事務所を引っ越すと意外とお金がかかる!
私の事務所は来週の月曜日(10月12日)に引っ越しすることになりました(内装工事等は10日より)。場所は丸の内線の本郷三丁目という所ですが、今の事務所がある池袋から4つ目の駅です。
池袋に来て5年弱なのですが、余りにも人が多いのに嫌気が差して引っ越すことに相成ったわけです。
日本の人口は既に減少しているようですが、池袋のような繁華街で仕事をしておりますと本当に人口が減っているのか疑問さえ感じます。
ところで引っ越すとなるとイロイロお金がかかるわけですが、事務所を移転する場合、どれほどかかると思われますか?
現在の事務所の部屋の面積は36坪ほどであり、移転先の面積は40坪程度です。池袋から地下鉄で4つ目ですから、距離もそれほど遠くありません。
もし個人の住宅であれば大体次のような額になるのではないでしょうか?
引越し代・・・30万円程度
礼金・・・・・家賃の1ヵ月分
敷金・・・・・家賃の2ヵ月分
前払家賃・・・家賃の1ヵ月分
日割り家賃・・日数分
仲介手数料・・家賃の1ヵ月分
家賃を例えば30万円としますと合計では約200万円です。なお、解約することになる部屋の敷金が1ヵ月分戻ってくるとしますと、実質は170万円といったところでしょうか?
それでは事務所の場合はどうでしょうか?
まず引越し代ですが、造作の解体・設置費用等を含めて120万円ほどかかります(これでもコンピュータの配線等は自分で行なうとかで、かなり安くしたのですが・・・)。
住宅の場合には造作というものは基本的にありませんが、事務所の場合にはこういった費用がかなりかかるのです。
間仕切りからパーティション等は全て現在使っているものを使用しますので(ほとんど汚れていないため)、新たに材料費はかからないのですが、人夫賃だけでこれだけかかるのです。
また家賃ですが、一般的に住宅の場合よりも事務所のほうが最寄り駅から近いので、同じグレードであっても坪当たり家賃は高くなります。
今回の物件についても一時より下がったとはいえ30万円では当然ながら入れません。ご想像にお任せしますが、それなりにはかかります。
以上で何となく比較できたかと思いますが、事務所の場合にはこれだけでは終わりません。別途、原状回復費がかかるのです。
住宅の場合には上述しましたように、敷金から入居者負担のリフォーム代を引かれるわけですが、一般的にはそれほど高くありません。上記の事例では家賃の1ヵ月分としましたが、実際はもう少し少ないと思います。
ところがドッコイ、事務所の場合にはビックリするほどの額になります。リフォーム代が平均で坪当たり3万円かかるのです。現在の事務所の部屋の面積は上述しましたように36坪ほどですから3万円×36坪で108万円。
いかがですか? 原状回復費として108万円もかかるのです(実際はイロイロ工夫して若干安くしますが・・・)。住宅の場合には高くて30万円なのに事務所だと100万円を超えるのです。
なぜ、このように開きが出るかと言いますと、事務所の場合には天井(通常は吹きつけ)、壁(クロスの張替え)、床(タイルカーペットの張替え)、全てを新しくする必要があるばかりか、リフォーム代金を入居者が全額負担することになるからです。
契約書によりますと確かに原状回復してオーナーに返還するようになっておりますが、原状回復とはいったい何でしょうか?
何か造作をしたのならば取り外す必要がありますし、キズを付けたのならば修繕するのが当たり前です。ところが事務所の場合には、それだけではダメで全てを新しくする必要があるのです。
いかがですか? 何となく腑に落ちないのではないでしょうか? でも、これが現実なのです。裁判で争われたこともないようなので、文句の付けようもありません。
要するに賃貸借契約といっても、個人の場合と法人の場合(個人事業主も同じ)では全く異なった解釈をしているということです。オカシナ話ではありますが・・・。
それにしても引越しは忙しい。一昨日から準備しているのですが、かなりグロッキーです。早く帰ってビールを飲みたい。