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これまでご紹介してきたチェック項目をすべてクリアした上でアパート経営を進められれば、盤石と言える体制でアパート経営をスタートできるでしょう。しかし最後に一つ、アパート完成後の「管理」についても忘れずに計画しておく必要があります。なぜならアパート経営は、最適な土地に、最適な資金計画で、最適なアパートを建てたらそれで終わり、ではないからです。完成後、何十年にもわたって維持・管理していかなければなりません。
例えば毎月の家賃集金や入居者募集はもちろん、共用部分の管理・清掃、入居時の手続き・契約、退去時の立会い・原状回復、設備故障などのトラブル対応、建物のメンテナンスなど、様々なことをケアし続けなければならないのです。
建物に関する管理業務 | 入退去にまつわる管理業務 |
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共用部の清掃・メンテナンス | 家賃の集金 |
空室の維持管理 | クレーム対応 |
設備機器の保守点検 | 入居者募集 |
建物の補修・修繕 | 契約・解約のやりとり |
多岐にわたる管理業務は、時間と手間をかければオーナー自身ですべて管理することも可能かもしれません。しかしオーナーの負担は非常に大きく、細やかな部分にまで配慮が届きにくくなることも考えられます。物件の市場価値をきちんと維持し続けるためにも、専門の管理会社に委託することをお勧めします。行き届いた管理により入居者の満足度が満たされれば空室率が下がって家賃収入も安定しますし、物件の市場価値も高い状態でキープできるからです。
メリット | デメリット | |
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自分で管理する場合 |
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管理会社に委託する場合 |
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委託先の選び方としては、管理戸数が多く実績のある会社であること、費用が適切であること、担当者の対応がスピーディで誠実であることなどが挙げられます。とくに担当者については、空室発生時やトラブル時にいかに迅速に対応してくれるかによって家賃収入や近隣での評判などに大きく影響するため、慎重に見極めるようにしましょう。
管理委託には、「一括借上(サブリース)」というスタイルもあります。これは全戸または一部を管理会社が借り上げ、転貸するもの。オーナーにとっては入居者の有無に関わらず一定の賃料を得られ、経営の心配ごとが少なくなるという大きなメリットがあります。しかしオーナーに支払われる賃料、賃料の見直し頻度などは各社違いがあるので、事前に条件をきちんと調べるようにしましょう。
大手のハウスメーカーなどでアパートを建築した場合、その会社に管理を専門に行う部署があることも多く、大いに検討する価値があります。なぜなら、設備の点検・メンテナンス、共用部分の清掃、敷地内の植木の管理など、「建物」に関するアフターフォローも手厚く用意されているからです。建物の経年劣化を防ぎ、物件の価値を維持するためには、適切なタイミングでのメンテナンスが欠かせません。建物のことを知り尽くしたプロに委託することで大きな安心感を得られるでしょう。
また、近隣環境の変化にともなって入居者層が変化したときなども、リフォームなどの対応が取りやすいこともメリットではないでしょうか。
これまでご紹介してきた「失敗しないための土地活用10ヵ条」、すべての内容を確認し、自身のケースに置き換えてシミュレーションできたでしょうか。
土地活用を始めるにあたって「アパート経営が最適だ」と結論づけるまでにはこのように様々な視点で事前に検討しておくポイントがあります。大変かもしれませんが、土地活用の目的を明らかにし、土地のことを客観的に理解し、相続を想定した綿密な計画を事前に立てておくことが、自身の将来だけでなく子孫の安心感につながります。
チェック項目がすべてクリアできたら、堅実経営の“太鼓判”!大いにアパート経営を楽しんでいただきたいと思います。