建替・リノベーション

なぜ、築年数の古い賃貸住宅が
空室となるのか?

なぜ、築年数の古い賃貸住宅が空室となるのか?

 古い賃貸住宅がなぜ空き家(空室)になるのでしょう?
 一見、当たり前のようなことですが、築年数が古くても、空室がほとんどない賃貸住宅も見られます。今回のコラムでは、「築年数の経った賃貸住宅の空室が出ないようにするためには、どうすればいいか?」につい考えてみます。

賃貸物件の選び方の変化

 賃貸住宅を選ぶ時、以前は希望エリアにある不動産会社(賃貸斡旋店)に行って条件を伝えて、担当者の方が「これらの物件はいかがですか」と2~3物件を提示されるパターンが一般的でした。このようなときに築年数が経った物件は、営業担当者が「築年数は経ってますけど、いい感じですよ」などとフォローをして、入居者を誘導していました。
 しかし、現在では圧倒的多数の方がサイト検索を事前に行い、入居者が「サイトに掲載されている、この物件を見たい」という流れで、進みます。検索サイトには、条件検索の項目には賃料、等と共に、「築年数」がありますので、築○○年以下と入力すると、たとえ物件の状況は良くても、候補から外れてしまいます。

賃貸斡旋会社との関係

 築年数の古い賃貸住宅においては、そもそも斡旋会社を通じた賃借人募集活動をきちんと行っていないというオーナーも多いようです。「賃貸、募集」とだけ書いた看板を外に掲げているだけ、というイメージです。リフォームも行わず、最低限の補修しか行っていない、半ばあきらめているような賃貸物件です。これでは、空室が埋まらないことも仕方ありません。管理会社との連携をしっかりとる、そして管理会社を通じて、入居者斡旋会社にきちんと動いてもらう、こうした対応は必須と言えます。

空室になる理由を考える

 ここからは、賃貸住宅斡旋会社などを通じて「きちんと募集活動」をしているという前提で、「賃貸住宅が空室になる理由」を考えてみましょう。

 理由は主に3つ考えられます。




築年数の経った物件は、余程の一等地でないかぎり、競争力が落ちてきます。しかし、オーナー様と管理会社が一丸となって取り組めば、空室確率低減につながります。

執筆者一般社団法人 住宅・不動産総合研究所

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