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全国的に上昇が続くマンション化率。都道府県別では大きな開き

21年に入り新設住宅着工戸数の減少に歯止めがかかる
マンション化率の推移(全国)

 マンション化率とは、世帯数に占める分譲マンション戸数の割合を言います。我が国においては、世帯の12.75%、約7.8世帯に1世帯がマンション住まいであるようです。この割合は年々微増しており、10年間で1.2ポイントも上昇しました。

都道府県別 マンション化率(2020年)

 都道府県別に見ると、大きな開きがあります。まず、マンション化率が高いのは東京都の27.72%、次いで22.96%の神奈川県、19.83%の大阪府、兵庫県、福岡県と主要都市が続きます。逆に、マンション化率が最も低いのは青森県で0.92%と100世帯に1世帯とマンション化率がかなり少ないようです。その他、秋田県、山形県、福井県などの東北エリアでもマンション化率の低さは目だっています。
 マンション化率の高さを決める要因は様々ですが、そのなかの一つに「人口密度」が挙げられます。東京都は人口密度が高いために、マンションが多い傾向にあるというのは、イメージが付きやすいかもしれません。実際に、都道府県別に人口密度とマンション化率を散布図で表した結果が以下の通りです。

都道府県別 人口密度とマンション化率の散布図

 横軸が右に行く(数値が高くなる)と縦軸は上に行く(数値が高くなる)ような関係性が、なんとなく見えてきました。つまり、人口密度とマンション化率には、概ね正の相関関係があると言えそうです。
 マンション化率が高いエリアは、そもそもマンションが建てられるということは、需要があるエリアだと言えます。つまり、マンション化が進むエリアは、賃貸マンションについても同様の傾向に向かうと思われますので、賃貸需要の高まりも期待できます。

執筆者一般社団法人 住宅・不動産総合研究所

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