前頁でご紹介したグラフにある様に、女性はライフステージが上がるにつれ「現在入居している賃貸アパートに対する満足度」が低くなる傾向にあります。男性と比べても、変化は顕著に現れています。特に「既婚女性(子あり)」の場合、満足度(「非常に満足している」「かなり満足している」「まあ満足している」の合計)は大きく落ち込みます。やはり、家事や子育てなどのストレスによるものでしょうか。以下で自由回答を元にご紹介いたします。
●コスト面
入居者は、条件(設備、環境)と賃貸料のバランスに敏感です。特に、ライフステージが上がるにつれ顕著になっています。入居者の満足度を保つには、設備の充実やグレードアップが必要ですが、一方で建設コストが上がってしまいます。募集予定のターゲット(学生・社会人・ファミリー層など)に合わせて設備を絞り、諸条件を加味した上で、入居者に「高い」と感じさせない工夫が必要です。
●間取り面
多く見られるのが「収納」への不満です。特にライフステージが上がるにつれて、収納への悩みは大きくなっています。特に、ファミリー層をターゲットとしたアパートでは「収納スペース」を考慮したプランで入居者にアピールしましょう。
●設備面
「近隣の音」に対するストレスが多く挙げられています。入居者同士のトラブルを防ぐためにも防音対策は必要といえます。また、大学生女性、社会人女性は「セキュリティ設備」を大変意識しています。さらには、ライフステージが上がるにつれ水周りへの不満が多く見られます。募集予定のターゲットに合わせた設備の充実が必要といえます。
●まとめ
入居者の満足度の視点は、ライフステージ毎に変化します。建設予定のアパートの立地条件や募集予定のターゲット、建設コストや収益計画、補修計画など、綿密なプランの元、資産価値の高いアパート経営を目指しましょう。次回は、「居住面」「環境面」「管理面」についてレポートいたします。