「賃貸アパート」「賃貸経営」に関するワードをピックアップ!「キーワード」としてオーナー様、入居者様の最新動向をチェックしました。
今月のキーワード vol.26
[ペット可賃貸アパート経営の実際] 2回目
「賃貸経営」に関するキーワードをピックアップし、アンケートを実施。今回は、「ペット可賃貸アパート経営の実際」の2回目のレポートを皆様にお届けいたします。
■回答者プロフィール
対象:
ペット可の賃貸アパートのオーナー様 103名

ペット可の条件を加えるにあたり懸念した点と、実際のトラブル

  ペット可の賃貸アパートを経営されているオーナー様に、ペット可の条件を加える際に、懸念した点についてお伺いしました。結果、「臭い」47.6%が最も高く、次いで「室内の痛みやダメージ」44.7%、「ペットを飼っていない入居者からのクレーム」36.9%の順になっています(表8)。
  また、実際に起こったトラブルとしては「臭い」18.7%、「室内の痛みやダメージ」17.3%、「ペットを飼っていない入居者からのクレーム」9.3%、「糞尿の処理の問題」9.3%の順となっています(表9)。
  いずれにしても、懸念された点に比べ、実際のトラブルの率は低くなっており、予想されたほどのクレームは起きていないと言えるのではないでしょうか。

「ペット(犬または猫)可」賃貸アパート、もしくは賃貸マンションとする際に、懸念した点があればすべてお答えください。(n=103)※複数回答
懸念された点について、実際に問題が起こってしまったことをそれぞれすべてお答えください。(n=75)※複数回答

ペット可賃貸アパートの運営にあたっての工夫

  次に、ペット可賃貸アパートの運営にあたっての工夫をお伺いしました。「騒音・振動対策」「糞尿処理の強化」など、居住環境や周辺環境への配慮や、契約時での「届出の徹底」、さらには「ペットを飼わない入居希望者への事前の充分な説明」など、さまざまな工夫をされている様です。
  また、「近隣住民と入居者との人間関係構築と配慮」「適度な見回りと入居者とのコミュニケーションの充実」など、入居者とのコミュニケーションも重視されているオーナー様も多いようです(表10)。
  ペット可賃貸アパートの運営において、入居者同士だけでなく近隣への配慮など、様々な工夫をされている様子です。

「ペット(犬または猫)可」賃貸アパート、もしくは賃貸マンションの運営にあたって、行っている工夫や配慮についてお書きください。(103件)※自由回答

ペット可賃貸アパート経営に対する評価と良かった点

  最後に、ペット可賃貸アパートを経営に対する実際の評価と、良かったと思うこと、エピソードについてお伺いしました。
  実際の評価としては、とてもよい、よいの合算が半数以上だったのは「入居者の居住年数の長さ(定着率)」57.3%、「入居率が良好かどうか」56.3%となっています(表11)。
  さらに、良かったと思うことを挙げていただくと「出ていく人が少ない」「入居者がすぐ決まった」など、定着率の良さ、入居率の良さを、ご回答いただいたオーナー様が目立ちます(表12)。
  また、コミュニケーションの面でも「入居者との交流がさらに良好になった」「近所の人間関係がスムーズ」など、ペットを介することにより、コミュニケーションが生まれやすい様です。これが、定着率の良さにつながっているのではないでしょうか。

「ペット(犬または猫)可」賃貸アパート、もしくは賃貸マンションに対する実際の評価をお答えください。(n=103)
「ペット(犬または猫)可」賃貸アパート、もしくは賃貸マンションにして良かったと思うことや、良かったエピソードをお書きください。(103件)※自由回答

  今回、ペット可の賃貸アパートを経営されているオーナー様にアンケートを行った結果、ペット可の条件を加える際、最初は様々な懸念をされていますが、ほとんどのオーナー様は、それほど多くのクレームにもなっておらず、入居率、定着率も高く満足さている事が分かりました。
  一方で、ペット用設備については、まだまだ導入されている賃貸アパートは少なく、「ペット用設備を導入した賃貸アパート」は、差別化の大きな要素になると言えます。
  高い「入居率」「定着率」を維持した、長期安定経営を目指す上でも「ペット可賃貸アパート」を一度、検討されてはいかがでしょうか。