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具体的にどの程度、節税になるのか?

前回のブログではキャッシュフローコンサルティングについて簡単に触れましたが、今回はどの程度、節税になるのかについて具体例を挙げてご説明させていただきます。

あまり複雑な事例では分かりづらいと思いますので、現在作成しているパンフレットに記載している2つの事例でご説明いたします。いずれも当事務所において実際に実行したお客様の実例を若干アレンジしたものです。

(Aさんのケース)

・家族構成
Aさん・・・サラリーマン44歳、給与収入890万円、アパートの年収約1500万円
奥さん・・・パート43歳、給与収入210万円
子供・・・2人(中学生と小学生)

・所有財産
相続したアパート2棟(12戸+10戸)、借入金なし

・ご相談の内容
アパートの借金返済が終了し所得税がかなり増えてきた。どうにかならないか。

・対策の内容
アパート2棟のうち1棟を奥さんに売却する。

・節税効果
以下、いずれも所得税と住民税の合計額です(10万円未満四捨五入)。

「初年度」
Aさん・・・現状550万円、対策後280万円(270万円の減税)
奥さん・・・現状20万円、対策後150万円(130万円の増税)
合計・・・現状570万円、対策後430万円(140万円の減税)

「15年間」
Aさん・・・現状7890万円、対策後4090万円(3800万円の減税)
奥さん・・・現状220万円、対策後2100万円(1880万円の増税)
合計・・・現状8110万円、対策後6190万円(1920万円の減税)

(Bさんのケース)

・家族構成
Bさん・・・サラリーマン52歳、給与収入420万円、貸ビルの年収約2800万円
奥さん・・・青色専従者50歳、専従者給与98万円
子供・・・2人(高校生と中学生)

・所有財産
貸ビル1棟、借入金残高5200万円

・ご相談の内容
所得税が徐々に増えてきた。どうにかならないか。

・対策の内容
貸ビルを新設法人に売却する(建物のみ)。なお、新設法人の社長には奥さんが就任する。

・節税効果
以下、いずれも所得税と住民税の合計額です(10万円未満四捨五入)。

「初年度」
Bさん・・・現状370万円、対策後50万円(320万円の減税)
奥さん・・・現状0万円、対策後100万円(100万円の増税)
法人・・・現状0万円、対策後40万円(40万円の増税)
合計・・・現状370万円、対策後190万円(180万円の減税)

「15年間」
Bさん・・・現状5710万円、対策後680万円(5030万円の減税)
奥さん・・・現状0万円、対策後1490万円(1490万円の増税)
法人・・・現状0万円、対策後770万円(770万円の増税)

合計・・・現状5710万円、対策後2940万円(2770万円の減税)

いかがですか? 不動産を移転しただけで、これだけ税金の額が違ってくるのです。もちろん、ある程度のコスト(不動産取得税、登録免許税、会計事務所に対する報酬等)はかかりますが、長期的にはかなりの節税になります。

税金が高い高いと愚痴を言っていても問題は一向に解決しません。所得税とか住民税というのは毎年かかるわけですから、スタートは早いほどメリット大です。したがって、できるだけ早く資産税に詳しい会計事務所に相談に行かれることをお奨めいたします。

なお、Bさんのケースでは売買物件が貸ビルでしたので建物に係る消費税がそれなりに還付されましたし、交渉の結果、金利もかなり安くなりました(会計事務所が別の銀行を紹介すると言うと、今までの銀行が金利を見直してくれるケースが多い。なお事業用物件の場合、通常はかなり金利が高い)。メデタシ、メデタシ。


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(株)鹿谷総合研究所  代表取締役/公認会計士鹿谷会計事務所  所長/公認会計士・税理士
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