« 中古アパートの耐用年数は何年? | メイン | 建築中の借入金利子の会計処理は、こうなる »

路線価アップで思うこと

既にご存知だと思いますが、8月1日に路線価が発表されました。全国平均で8.6%のアップです。地域別内訳は次の通り。

  東京圏  13.1%、
  大阪圏   8.1%、
  名古屋圏 9.1%、
  地方圏   0.0%

これを見て皆様方はどうお感じになられましたか? ようやく日本もデフレから脱却したか、といった感じでしょうか? 私なんかは、こんなに上がって大丈夫だろうかという思いです。

もちろん一部の超一等地の価格上昇が平均を押し上げたことには間違いありませんが、来年以降も当分この高騰が続いていくような気がしてなりません。

前回のバブル時と違って、今回の地価上昇は二極化していると言われますが、それはあくまで個別の土地の時価についてです。

路線価というのは道路に面した特定の土地(標準宅地)の価格のことですが、その路線の価格が上がれば当然ながら、その路線に面した他の土地まで一斉に上昇します。

つまり一部の土地の取引価格が上昇することによって、同じ路線の他の土地の路線価も追随して上がらざるを得ない運命にあるということです。

そして、路線価が上がれば当然ながら固定資産税も連動して上がりますし、相続税にいたっては累進課税が適用されるためそれ以上に上昇します。

正にバブルそのものです。もちろん、今回の地価上昇は都心部と一部の県庁所在地だけでしょうが、このような地域に土地をお持ちの方はまた税金で苦労することになりそうです。

一方、不動産を所有していない人はどうするのでしょうか? 「不動産なんか興味ありません、賃貸で十分」という人もいると思いますが、マイホームがほしいという方も相変わらず多いようです。

そのような方にとっては今購入したほうが良いのでしょうか? それとも地価が下がるまで待つべきでしょうか? 私はいずれ買うつもりならできるだけ早く買ったほうが良いと思います。

その理由は結果的に今より高く買ってしまうか、買いそびれるような気がするからです。

不動産のプロと言われる人たちは既に土地の価格は高くなりすぎていると、さも知ったかぶりをしますが、今年から来年にかけて不動産が下がるとはどうしても考えられません。

もちろん地方の経済は疲弊してどうしようもありませんが、日本経済自体は過去最高の状態なのです。したがって、先程挙げた東京圏とか大阪圏、名古屋圏といった所の土地はこれからもしばらく上がり続けると思います。

ただし、購入するとしても最初は中古の賃貸物件が良いでしょう。それも、できれば小規模で安い物件を全額自己資金で購入するのです。そうすれば空室になってもそれほど家計に影響することもありません。

ところで、なぜ私が不動産をお勧めするかと言えば、不動産はインフレヘッジに最適な商品だからです。インフレヘッジとは要するに物価が上昇することによる貨幣価値の下落を食い止めることですが、不動産はインフレヘッジに最適な商品なのです。

株とか貴金属、あるいは書画・骨董といったものもインフレヘッジのある商品ですが、安定性といった点からは不動産のほうが軍配が挙がると思います。その理由は実需に基づくものだからです。

ところで不動産投資をする上で大切なことは、あまり儲けようとしないことです。儲けようとするのではなく、あくまでインフレヘッジをするというスタンスでやれば良いのではないでしょうか? つまり自己防衛です。

儲けようとすれば、どうしても利回りの高い物件を探そうとします。利回りが高いということは何らかの瑕疵(欠陥)があるということですから、それだけリスクも高くなります。

一般のサラリーマンの方で安定収入がある方は無理をしないのが一番です。現在持っている金融資産を不動産に変えて、来るインフレに備えるというスタンスが良いのではないか思われます。

この記事へのトラックバックURL

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.43up.jp/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/106

この記事へのコメントを投稿

初めてコメントをされる場合、コメントが表示される前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがございます。承認されるまでコメントは表示されません。その際はしばらくお待ちください。